gccの-marchオプションと-mtuneオプション

-marchオプション

psABI(ABIのCPU依存部分)を指定するオプション。アプリケーションのコードを、どのCPUに向けて生成するか決める。

現在のCPUがサポートしているpsABIは以下のコマンドを実行すると調べられる。

$ /lib64/ld-linux-x86-64.so.2 --help
...
Subdirectories of glibc-hwcaps directories, in priority order:
  x86-64-v4 (supported, searched)
  x86-64-v3 (supported, searched)
  x86-64-v2 (supported, searched)

詳細なリストは以下にある。

• x86 Options
• AArch64 Options

-mtune(-mcpu)オプション

基本的には -march を使えばよい。i386 や i486 などの古いCPUに向けてコードを生成する場合のみ必要になる。

以前は -mcpu オプションを利用していたが、今は -mtune を利用できるならこちらが推奨される。

参考情報

• GCCの最適化
• 『リンカー moldをいろんなターゲットに移植した話』を視聴してCPUやpsABIの世界を覗き見してみた