統合失調症で幻聴があるのは遠心性コピーが正しく機能しなくなるから
統合失調症患者は必ず幻聴があるとはいえず、一部の人に限られる。この幻聴はどういった原理で発生するのか調査した結果を、以下の記事が紹介していた。
聞いた音をそのまま発する実験において、発するという行為も運動なので遠心性コピーと随伴発射が生じるはずだが、すべての統合失調症患者は随伴発射が確認されなかった。これにより「自分が発話した音」と「外部で発生した音」の区別が困難になるらしい。ただしこれだけで幻聴が起きる訳ではない。
幻聴のある患者の場合、発声を伴わない自分の中で行われる内言にも遠心性コピーが生じており、これら2つの要因によって幻聴となっている可能性があるらしい。
ただし、この調査は「可能性がある」で締めているので、確実とは言えないだろう。